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2025-11-12

数年ぶりの90台

長かった。実に長かった。

スコアカードの「9」という数字が、これほどまでに愛おしく、誇らしく、眩しく見えたことはない。

数年ぶりの96。

たかが96、されど96である。

思えば、この数年は夜ごとにYouTubeの海を漂い、レッスン動画という名の漂流瓶を拾い集めては、一喜一憂する日々だった。

“体重移動が大事”と聞けば右足に魂を乗せ、

“手打ちはダメだ”と言われれば手を縛りたくなり、

“力を抜け”とアドバイスされれば、もはやゴルフではなく禅問答である。

そんな果ての果てに、ようやく出た96。

朝露に濡れたフェアウェイが、いつもより優しく見えた。

同伴者の笑い声さえ、どこか祝福の鐘に聞こえる。

次なる目標は、夢の80台。

その暁には、アイアンセットを新調するつもりだ。

ピカピカのヘッドで、芝の上を滑らせたい。

あの打感を想像するだけで、もう一杯やれそうだ。

重点課題は明確である。

まずは、ドライバーを200ヤードから250ヤードへ。

風を切るあの音を、もう一度。

アイアンとウッドのダフリを撲滅し、

3パットという悪魔を封印する。

ゴルフとは、欲望と懺悔の交互浴である。

だがその果てにある一打の快感は、麻薬のようにやめられない。

96。

この数字が、次の戦いの始まりを告げている。

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