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2025-11-04

最後のラグビー

最後の笛が鳴ったあと、秋の風の中で孫のラグビークラブの時間が静かに終わった。

七年間通い続けたラグビークラブには、小さなころの笑い声と泥だらけの笑顔が今も残っている気がした。

挨拶を終えた孫に、仲間たちが次々と抱きついたり、握手を交わしたりしていた。

その光景に胸が熱くなって、気づけば涙が頬を伝っていた。

保育園の年中の頃、小さな体で腰につけたダグを追いかけていた尻尾取りの姿がふと浮かんできた。

帰り際、チームのひとりが駆け寄ってきて、

「いままでありがとう」と言いながら、孫としっかり握手をして、ハグをした。

あぁ、これが仲間ってものなんだなと思った。

私はただ、嫁が使っていたパーカーを届けに来ただけだったのに、

偶然、この最高の瞬間に居合わせることができた。

スポーツって、なんて素敵なんだろう。

人と人の心をこんなにも近づける。

孫たちの姿を見ながら、

ふと、自分が会社を辞める時に、仲間たちが一席設けてくれた夜を思い出した。

別れは寂しいけれど、そこにある絆は、いつまでも消えない。

―最後の花園ラグビー場は一生忘れないだろう。

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