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2025-09-01
ゴルフ練習場で、まだ拙いスイングを固めていると、五つほど離れた打席から、ひらひらと愛想笑いが舞い込んでくる。
長い金髪を揺らす二十歳ほどの娘が二人、そして脂の乗った五十男。三人そろって黒ずくめ、男が指南するそばから、嬌声のような笑いが零れる。
隣では七十に手が届くご婦人は、金髪女の強い香水の匂いで眉間に皺を寄せていた。香りなどどうでもよい。金髪も、短パンも、黒衣の男も、興味はない。
ただ、絶え間なくこぼれるその愛想笑いだけは、胸の奥にじわりと刺さる。
下手の心は揺らぎやすい。ひとひらの笑い声が、たちまちスイングを狂わせるほどに。